中小企業の組織つくりのベストタイミング

人事・労務の話

社員数が10名前後で部長、課長は必要??

小規模企業の社長達から、

・部長という役職を与えた社員は勘違いをし、部長づらし、仕事を部下に丸投げする様になり、社員同士で軋轢が生まれ始めた
・また、出来のいい若手を部長に抜擢したら、社内にやっかみが生まれ、不満者続出、退職者が出てきた
・社内の雰囲気が悪化してきてしまった

などのお話を伺うことが多くあります。

 

会社を作り、売上が上がり、社員を雇用すると、どうしても「組織化しなくてはならない」という想いに駆られがちです。

組織や組織図がなくとも、「社長&オールフラットな社員」で仕事が回っているうちはそれでいいのではないでしょうか?

 

組織化のタイミング

小規模企業の場合、「社長&オールフラットな社員」は実は最強の組織構成です。

ただし、この組織では、社長は現場から抜け出すことは出来ません。
が、社員は社長の後姿を見ながら、社長がツーといえば、社員はカーというように反応しあえる会社ですから、会社は強いのです。

そのような会社経営の中、売上が拡大すると、いずれ社長一人で何もかも指示したり、管理したり、面倒を見切れないタイミングが来ると思います。
それは会社が成長、発展している証でもあります。

 

そして、社長の仕事のある部分を任せる、この段階が組織化のタイミングであると言えるでしょう。

 

組織づくりの最初の一歩

では、どの部門から組織化するのが望ましのでしょうか?

それは

一番お金を稼ぐ部門

がポイントです。

例えば、金属加工業、メッキ会社など製造部門が強い会社で、長年の付き合いや口コミなどで仕事の引き合いが多数ある場合は製造部門をまとめ上げ、優秀な人材を増員することです。

ありがちな間違えは、「弱い部門の組織化、補強」を行うことです。

「うちの製造部は力を持っている。営業する人材はいないから営業部を作ってみよう」

と社長自ら陣頭指揮を取り始めても、成果は薄いです。それは製造部門の強化をすることと比べて。

会社が存続・発展してきた成功要因=お金を稼ぐ部門が強かったということであり、その部分を強化するのは理にかなっているのではないでしょうか。

 

組織化を行うには、まず、「一番お金を稼ぐ部門」からはじめてみることをおすすめします。

株式会社メディカルマスターズ
取締役 社会保険労務士 河野靖

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